千の星になって

あなたを見守る☆ 星と地球と社会のような  http://koumoto1000stars.blog.fc2.com/  【 エラノールさんの“別荘ブログ” 】

「出せよ!」 ~ヤミ猫「ポピー」の尾道‘放浪記’~ (2)

さえの提案で訪れたこの宿は旅館でもホテルでもなく、賃貸借契約を結んで宿泊するというタイプの宿だ。したがって一軒家を借りて過ごすという、「我が家」感が魅力だ。食事は自由。というのも、尾道の商店街から海辺にかけては尾道ラーメンをはじめとして瀬戸内の魚介を生かしたおいしいものが目白押し。宿から坂を降りればすぐに商店街。こんな立地のよさは外食にうってつけで、歩いていると入ってみたい店が次々と目に飛び込む。なんといっても地酒をはじめとして左党の嗜好に合った飲み屋はこれまた多い。話は戻るが、尾道ラーメンひとつとっても、何十軒といったおいしい店がしのぎを削っている。もちろんよく紹介される有名な店もある。しかしひっそりと地道に営んでいる店も訪ねてみたい。こんなところで尾道ラーメンを作り続けているのは、並々ならぬ独自の工夫をそのだしに溶かし込んでいるにちがいないと考えてみたりもする。
 そうはいっても、せっかくの立派なキッチン付の宿で自炊というのも、かえって他ではできない体験だ。むしろそうしよう。MさえとHのりの決断に時間はいらなかった。宿の申し込みの折に「調味料セット」をもらうことにした。初めの宿側の説明で、二日目の朝食は近所の料亭の仕出し料理をご馳走いただけることになる。

(つづく)
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「出せよ!」 ~ヤミ猫「ポピー」の尾道‘放浪記’~ <解説:主たる登場人物>

主人公:「ポピー(本名:フクダ ポピー)」=MさえとHのりが飼ってやっている一人っ猫(俗に一頭飼い)
飼主:「Mさえ」=才色兼備の麗しき乙女。Hのりの妻。
飼主:「Hのり」=Mさえの夫。

(つづく)
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コンラッド大阪

日は 7月 1日。コンラッド大阪に一泊します。 6月 9日にオープンしたばかりのホテルにはじめての宿泊。期待最大であります。もちろんいつもの一行です。

 宿泊記は、もちろん本宅・本館の「エラノールのたんすの向こう側」でそのうちに投稿されるでしょう。ご期待のほど。
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「出せよ!」 ~ヤミ猫「ポピー」の尾道‘放浪記’~ (1)

道は広島県東部、瀬戸内ののんびりとした港町で、どちらかというとあまりおしゃれなところではない。今でこそ若者の集まりそうな、都会風のイベント会場のような商業施設や、おしゃれなベーカリーやケーキ店などがあるにはあるが、もともとは磯の香りの漂う路地のようなところ。時の流れは沖を航行する船の動きで感じるような。静かにじーっと日が差して、ぷーんとやはり海のにおい。一方で海に山が迫って、「坂の町」などと紹介されることもある。
 そんな町の坂の上り口に一棟貸し切りの宿屋があって、私たち二人は桜もまだまだといった春待ちわびるころ二泊した。しかたないからとつれてきたポピーをできるだけ宿には入れたくない。何せここは結構文化財級の風格ある一軒家。建具だけでなく、家具もふさわしいものが入っているから、猫の鋭い爪で引っかかれでもしたら後始末はやっかいなことになる。基本建物には入れず、普段ドアノブにつながれているポピーに自由を満喫させてやることにした。荷物になるからもちろんいつものキャットフードなどは持ってきていない。野放しにすることで、適当にそこらへんの残飯でもあさってくれたら結構。食中毒など猫にあるのか知らないが、そんなで、もし死んでしまったらそれまでだったということ。そこまでいかなくても、尾道の山坂で道に迷って、私たちが宿を後にするそのときまで帰ってこない。
「きっとこの辺の猫たちと仲良くなって、ここ尾道で生きていくことにしたんだろう。やった、嫌いなポピーとおさらば。ポピーも自由を得て、お互いWin,Win!」
なんて期待がなかったわけではない。

(つづく)

<続きは月初の定期更新時に随時掲載します。>
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始めの「あいうえお」 (12)

Hのり 「私はポピーに復讐されるようなことをしたことはありません。」
Mさえ 「お母さんこそが大好きだったんだよ。」
Hのり 「ん?ほら。ポピーが私の脚にスリスリ。やっぱりね。」

(完)
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